山茶花のように、枝をいかして一種でいけるような時は、枝のどこの花が咲き、散っていくか、予測しながら、それにあわせて調整したりいけかえたりします。目立つポイントに綺麗に咲いていた花が散り、裏を向いている花が綺麗に咲いたら、裏返すだけではダメですし、葉もくたびれている可能性も。次に使えそうな蕾も考えているのですが、咲いたはいいものの色が悪いなんてことも。
よく言うことですが、思い通りにはいかないものです。でもそんな時に「ここはこんなふうに使えるかも!」という思いつきを楽しむのが、いつでも新鮮な気持ちで向き合えるところ。
今回は太く立派だった枝から少しいい部分だけ取って、葉蘭を覗き込むように凝縮した花と、蕾だけで使っていなかった別の枝を軽く流すように組んだ花を。